行政書士
中尾生馬
自分が生まれ育った街で、地域密着の行政書士事務所を目指し、自分と、息子が通った「とまと保育園」の名前から、事務所名を「とまと行政書士事務所」にする。
市民から親しまれる存在となるべく、消防吏員時代の経験も活かしながら市民の生命と財産を守り、生活の安心と安全を支える人のサポートに命を懸けている。
Contents
[民泊]
民泊にサウナを設けたい、という相談はここ数年で急増しています。
「サウナ付き民泊」は集客力が高く、差別化もしやすいため、事業者として魅力的なのは間違いありません。
しかし一方で、サウナは火災リスクの高い設備であり、
消防の世界では「流行っているからOK」「家庭用だから大丈夫」という考え方は通用しません。
本記事では、
民泊にサウナを設ける際の消防法・火災予防条例上の考え方
感知器や警報設備で無線型では済まなくなるケース
実際に起きているサウナ火災事例から見えるリスク
を、実務目線で解説します。
目次
まず押さえておきたいのは、
サウナに関する規制は、消防法そのものより「市町村の火災予防条例」による部分が非常に大きい
という点です。
消防法は全国共通の枠組みを定めていますが、
サウナのような高温・火気使用設備の具体的な構造・管理基準は、
各自治体が条例で定め、さらに所轄消防署の運用・判断が強く反映されます。
つまり、同じ民泊・同じサウナ設備でも、
では、求められる対策や指導内容が変わる可能性があるということです。
民泊にサウナを設けると、通常の民泊よりも消防の確認事項が増えます。
特に民泊は、
無人運営・夜間利用・利用者が不慣れ
という条件が重なるため、消防は慎重になります。
小規模な民泊では、
「特定小規模施設用自動火災報知設備(いわゆる特小自火報)」
が使えるケースがあります。
ただし、サウナを設けると次の理由で無線型では厳しくなることがあります。
この場合、
👉 消防設備士による工事が必須
👉 工事費・期間が想定以上に増える
ということも珍しくありません。
「無線なら簡単」という前提で計画すると、後戻りができなくなります。
近年発生しているサウナ火災では、次のような原因が報告されています。
特に多いのが、
「タオルは濡れているから大丈夫」という誤解です。
サウナ室内は100℃前後になるため、
乾燥したタオルやマットは十分に着火リスクを持ちます。
火災事例では、
といった安全対策の形骸化が問題になっています。
これは、
「非常ボタンを付けたから安全」
ではなく、
👉 利用者が直感的に使える位置・表示
👉 確実に電源を遮断できる設計
👉 事前の説明・掲示
まで含めて初めて安全対策になる、ということです。
ホテルや温浴施設と違い、民泊では、
という環境になります。
そのため消防は、
「火災を起こさないこと」+「起きたときに被害を最小限にできるか」
を重視します。
場合によっては、
👉 サウナ設置自体を断念する判断
👉 設備仕様の大幅な変更
が必要になることもあります。
サウナは民泊の強力な武器です。
しかし同時に、
という火災リスクが重なる設備でもあります。
だからこそ、
サウナ設置=設備工事ではなく、
サウナ設置=消防・安全管理プロジェクト
という意識が不可欠です。
民泊でサウナを検討する場合は、
工事前に必ず所轄消防と協議し、条例と実例を踏まえた計画を立てること。
それが、事故・営業停止・取り返しのつかないトラブルを防ぐ最短ルートです。
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