行政書士
中尾生馬
自分が生まれ育った街で、地域密着の行政書士事務所を目指し、自分と、息子が通った「とまと保育園」の名前から、事務所名を「とまと行政書士事務所」にする。
市民から親しまれる存在となるべく、消防吏員時代の経験も活かしながら市民の生命と財産を守り、生活の安心と安全を支える人のサポートに命を懸けている。
Contents
[民泊]
民泊を始めようとしたとき、多くの人が最初につまずくのが消防設備です。
中でも相談が圧倒的に多いのが、
「うちは自動火災報知設備って必要なんですか?」
「熱式と煙式、どっちを付ければいいんですか?」
という質問。
結論から言えば、
民泊における自動火災報知設備は“ケースによって義務にも免除にもなる”
ここが最大の難しさです。
この記事では、
自動火災報知設備の根拠法令
民泊での設置義務が生じるパターン
熱式・煙式感知器の違い
を、消防実務の視点でわかりやすく解説します。
目次
民泊に自動火災報知設備が必要かどうかは、
「用途」「規模」「構造」「運営形態」で決まります。
ポイントはここです。
民泊は、消防法上
➡ 原則「旅館・ホテル等(特定防火対象物)」扱い
になる可能性が高い。
ただし、
によって、
「必須」になるケースと「免除される」ケースが分かれます。
この判断を誤ると、
・不要な設備工事で100万円以上
・逆に、必要なのに未設置で是正命令
という事態になりかねません。
まず押さえるべき条文はこの3つです。
防火対象物の関係者は、
政令で定める消防用設備等を設置・維持しなければならない。
自動火災報知設備を設置すべき
防火対象物の種類・規模・条件を規定。
感知器の種類や設置位置など
具体的な技術基準を規定。
つまり、
法律 → 政令 → 規則
の三段構えで、かなり細かく決められているのが自動火災報知設備です。
原則として
➡ 自動火災報知設備の設置義務あり
例:
➡ 小規模特定用途複合防火対象物に該当するケースもある。
宿泊者だけになる時間帯があるため、
➡ 初期消火・通報の遅れリスクが高い
➡ 設備基準が厳しくなりやすい。
自動火災報知設備とは、
火災を感知して、自動的に警報を発する設備です。
構成は大きく3つ。
民泊の規模が小さい場合は、
特定小規模施設用自動火災報知設備
いわゆる「無線式・簡易型」が認められることもあります。
ここが一番よく聞かれるポイントです。
一定の温度上昇を感知して作動。
火災による煙粒子を感知。
消防実務での基本的な考え方はこれです。
| 設置場所 | 推奨感知器 |
|---|---|
| 客室・寝室 | 煙感知器 |
| 廊下・階段 | 煙感知器 |
| キッチン | 熱感知器 |
| ボイラー室・機械室 | 熱感知器 |
つまり、
「煙が先に広がる場所」には煙式
「煙が誤作動しやすい場所」には熱式
というのが原則。
ただしこれはあくまで一般論で、
建物の構造や換気、天井高によって色々とかわってくることも多いです。
理由はシンプルで、
民泊は
「住宅」でもあり
「宿泊施設」でもあり
「用途変更物件」でもある
という、三重にややこしい存在だからです。
さらに、
が同時に絡みます。
現場ではよくこんなケースがあります。
A市では不要
B市では必要
同じ建物でも消防署が違うと判断が変わる
これは決して珍しい話ではありません。しかし、自動火災報知設備に関しては取扱いの規定にそこまでの差異はありません。
最近は、
「民泊 消防設備 免除」
で検索すると、たくさんの記事が出てきます。
でも、その多くは
というものも少なくありません。
結果として、
・業者の言うままに不要な工事
・逆に、未設置で是正指導
という二重のリスクを負うことになります。
自動火災報知設備は、
人命に直結する設備です。
同時に、
お金にも直結する設備でもあります。
その差を生むのは、
最初の判断が正しかったかどうか!
民泊の消防設備は、
・法令解釈
・自治体運用
・建物の実情
・将来の運営形態
これらを総合して判断しなければなりません。
これは正直、
一般の方がネットだけで判断できる領域を超えています。
消防設備士、
そして消防行政に強い専門家と連携することで、
これが、
結果的に一番安く、そして一番安全な方法です。
「安く済ませるか」ではなく、
「正しく判断するか」がすべて。
正しい判断が結果的に安くなることもあるのです。
その第一歩が、
専門家に相談することです。
自動火災報知設備については特定小規模施設用のものを除き甲4種の資格をもつ消防設備士による工事が必要です。
そして、消防設備士に頼りきると法外な額を請求されることもあります。
そこで、消防法に詳しい行政書士に依頼することでトラブルを防げる可能性があります。
まずは専門家に相談してみてはいかががでしょうか。
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